わたしたちの町には、医療機器メーカーのオージー技研株式会社の本社があります。

主要地方道「岡山~牛窓線」沿いに、本社とその関連会社が瀟洒な社屋の軒を連ねていますが、実はこの会社の敷地は、南北に配置された用水によって東西に二分されているのです。

昭和40年代の初めごろ、オージー技研はこの地に進出するに際し、農業水利のための用水を占用(埋立てなど)することもならず、岡山市の許可を受けてこれに2本の橋をかけ、営(操)業の便を図ってきました。(写真1)

一方、この用水の両側に並設されていた護岸道路(アゼみち)も社有地として買収されたため、住民の交通の便が損なわれないようにと、オージー技研から代替道路の提供がなされました。(写真2)

現在、オージー技研と㈱ニューロングの間に配置された幅員4メートルの南北道路及びこれに南接する橋がそれで、所有権はオージー技研のまま広く住民の交通の用に供されています。

また、オージー技研は、平成14年の社屋整備に際しては社有地の一部を提供してバス停を造営するなど、この町では企業と地域の”共存共栄”がみごとに顕現しています。

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(写真、文:小野田)